初動対応と検証
INITIAL RESPONSE AND VERIFICATION
第1章『命を守る』
情報収集・広報
災害広報・情報発信
取組事項
発災後
被害の状況や復旧の見通し、支援制度などは、被災者本人に情報を届けることはもちろん、被災地外で生活する家族を通じて被災者へ届くことや、全国からの支援につなげていくことを意図して、様々な媒体・機会を通じて被災地外にも広く発信
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報道機関へのきめ細かな資料提供(1/1~)
- 本部員会議、知事記者会見の全面公開・当日中の動画配信好事例
- 被害状況、復旧状況、被災者支援等について随時メール配信、県政記者クラブ以外の社へも配信好事例
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知事による積極的な情報発信
- 本部員会議、ぶら下がり会見における知事メッセージの発信(1/1~)
- 知事記者会見による被災状況、今後の見通しなどの発信(1/10~)
- 報道番組(全国、地方)への出演(1/11~)
- 現地視察を通じた被災地の状況の発信
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あらゆる県広報媒体での情報発信等
- SNSのきめ細かな投稿(県外への発信力が高いXの活用)1月390件
- 特設HP(緊急ページ)の設置好事例
- トップページの特設ページへの切り替え
- 新聞広報、TV広報番組の活用
- 避難所における紙媒体の配布・掲示(1/18~リエゾン等を通じ掲示、2/4~支援物資輸送ルートの活用)
- 被災者向け支援情報・相談窓口一覧の作成、新聞広報への掲載、チラシ作成(1/9~)
- フェーズに応じ、類似制度の解説、手続きフローを作成・配布好事例
- 総理や大臣等の視察を通じた、情報発信
- 1次避難所へ支援物資として新聞を配布
- 2次避難所へ支援制度等のチラシ送付を継続的に実施
- 士業団体協議会、行政評価事務所などと共同での相談会の開催好事例
- 民間広告事業者の支援により、県HPのやさしい日本語機能を実装
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支援活動につなげるための情報発信
- 「能登のために、石川のために応援消費おねがいプロジェクト」による消費活動を通じた応援の機運醸成(2/1~)好事例
平時における取組
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- 県・市町ともに、震度4以上の地震が発生した場合に、すぐに県民に対し注意喚起を発信できる体制を構築
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(訓練)
- 広報担当部署が防災総合訓練に不参加
課題
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情報発信に係るマニュアル等なし
- 具体的な業務フロー、体制、フェーズに応じた発信内容・方法が定まっていない
- 防災総合訓練に広報から参加しておらず、実践的なノウハウを得る機会がなかった
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情報が届かない被災者が発生
- 平時の広報手段(新聞、テレビ、インターネット)で被災者に情報が届かない事態の想定なし
- デジタルになじみのない高齢者に対して、紙媒体を継続的に届ける仕組みがなかった
- 在宅・車中泊等の避難所外避難者、2次避難先などに情報を届けるのに時間を要した
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県民一人一人の自助・共助意識の向上が必要
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被災者ニーズに応える情報発信が不足
- 行政から発信する情報と個々の被災者の情報ニーズとのギャップの把握が困難
- 状況が刻々と変わる中で、県として、被災者が求める暫定的な情報を出すことに躊躇
- 県・市など、行政単位の目線での発信内容となっていた(例:道路・水道等のインフラの復旧見通し、支援制度の開始時期)
- 発災直後の知事からのメッセージの発信の方法やタイミングについてもっと工夫する余地もあった
- 外国人、障害者などの情報の入手しやすさに配慮した発信の頻度・量が少なかった
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県・市町の連携不足による混乱
- 県発表内容の市町への共有が不足し、被災者が市町窓口に聞いても分からないという情報格差が発生
- 人員の限られる市町の広報担当課への支援が不足
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状況変化に応じた情報修正の難しさ
- 特にインターネット上では、一度拡散した内容が優先して表示され続けるなど、過去の発信内容が残り、状況変化に応じた情報発信や修正には、相当の時間・労力が必要
(例:不要不急の移動抑制、ボランティアの受入等)
- 特にインターネット上では、一度拡散した内容が優先して表示され続けるなど、過去の発信内容が残り、状況変化に応じた情報発信や修正には、相当の時間・労力が必要
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偽・誤情報による混乱の発生
- インターネット、SNS上の悪質な偽・誤情報が救助活動や2次避難を進める上で支障となる事例が発生
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被害状況・災害対応の記録
- 庁内に対して、共有フォルダへの保存を呼び掛けたものの、災害対応と並行した対応は難しく、保存数は低調
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復旧・復興プロセスを伝える広報やアーカイブに活用する写真・映像等(ドローン撮影含む)を撮影するマンパワーが不足
奥能登豪雨時の対応
発災後すぐに被災地を撮影(9/23)
改善の方向性
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災害広報・情報発信マニュアル整備短期
- 今回の対応を踏まえたフェーズに応じた発信内容・方法をノウハウ集として整理
- 訓練、研修を通じたノウハウの習熟
(例:県災対本部での広報業務の実践的訓練、県市町連携の広報訓練、広報業務の応援職員研修等) - 報道機関、大学などと平時から災害情報や報道検討を行う連携体制を構築
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デジタル・アナログ両面での発信短期
- 情報伝達手段の複線化・多様化(市町の防災行政無線、Lアラート、臨時災害放送局含むラジオ等の活用)
- 代替手段の有無(新聞掲載、市町広報など)も考慮しつつ、必要に応じ、紙媒体を配布
- 高齢者等の情報取得が難しい被災者に対しては、家族や周囲の協力を呼びかけ
- SNSなどネットを介した情報収集・連絡の利用促進に向け、高齢者等に対し、平時からスマホ保有や利活用を推進
- コールセンターの設置などによる個別対応とともに、問い合わせ対応をもとにFAQの作成等を行い、広報活動に生かす
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災害時に自ら情報収集を行う意識の向上短期
- 新たな地震被害想定等を活用した県民の自助・共助意識の醸成
- 防災教育、市町防災訓練等を通じ、正しい情報を県民自ら収集するという意識の向上
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情報発信内容の工夫短期
- 発表した内容がどういう状況にあるのか、今後の見通し(検討段階なのか、開始するのか)を明確に示すことが被災者の安心につながるという意識を庁内・関係機関で共有
- 平時からSNS登録者増加を図り、双方向のコミュニケーションを取れるようにすることや、支援団体等との情報共有の場を設けるなどして、情報ニーズを把握
- 住民目線で分かりやすい情報発信に努めるよう庁内へ呼びかけ
- 民間広告事業者と連携し、情報の入手しやすさに配慮した発信の頻度や量を増加
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市町との連携強化短期
- 好事例(珠洲市広報に対する他自治体による支援)を参考に、広報業務を県や他自治体からの応援業務に位置付け
- 今回県で作成した支援制度のガイドブックなどを、今後の災害時には、早期に作成・展開し、市町の業務負荷を下げる
- 県からマスコミへの発信内容を市町に共有
- 県が発表した内容であっても、住民からの問合せが市町に寄せられることから、想定問答など詳細な情報を市町に共有
- 市町の情報発信と県HPの連携
- コールセンターの設置などによる個別対応とともに、問い合わせ対応をもとにFAQの作成等を行い、広報活動に生かす
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状況変化が伝わる情報発信中長期
- インパクトが大きい情報発信については、その後の変化の見通しも併せて発信
- 情報の上書きをする場合は、Web広告など既存の広報媒体以外の手段も活用し、情報の質と量を増大して発信
- 状況が正確に伝わっていない場合等は、マスコミ各社に協力を依頼し、正確な情報を重ねて発信
- 現地の様子を発信してもらうよう呼びかけるなど、より情報が拡散する手段を検討(例:災害ボランティア)
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偽・誤情報対策短期
- 看過しがたい偽・誤情報を打ち消すため、正しい内容を公式情報として強く発信
- HP・SNS等による注意喚起を実施
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災害記録担当者の選定等短期
- 記録を残すことの重要性を庁内で共有
- 災害記録担当者の選定・役割分担の設定
- 各種支援要望や災害査定時等のデータの掘り起こし
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県民の防災意識の醸成、防災対策の取組促進短期
- 新たな地震被害想定等を活用した防災教育等を通じた県民の防災意識の醸成
- 家具固定率の向上、家庭内等での備蓄推進、災害時の行動規範の周知に向けた啓発を実施
- 住宅の耐震化をさらに加速させるため、耐震改修補助額を嵩上げ(R7.6~)
- 感震ブレーカーの普及促進に向けた助成制度を創設(R7.6~)
凡例
改善の方向性欄 「短期令和7~9年度対応/中長期令和10年度以降対応」

